以下の項目に該当する方は要注意です!

• 下痢便秘を繰り返す
• 長期間続くお腹の不調
• 便が細くなる、コロコロしたうさぎやシカのような便が出る
• 血便が出た
• 通勤時や緊張するとお腹を下す
• 便潜血検査で陽性と診断された
• 家族に大腸がんを発症した方がいる
• 以前大腸ポリープを切除した経験がある

大腸カメラ検査をお受けいただく方は以下の動画を事前に閲覧していただきます

下部内視鏡検査（大腸カメラ検査）とは

大腸カメラ検査では、肛門から内視鏡スコープを挿入して肛門から盲腸までを直接観察する検査です。直接肛門から、盲腸までの腸管内を観察する事が出来る為、大腸がん、大腸ポリープ、炎症性腸疾患（潰瘍性大腸炎やクローン病など）や過敏性腸症候群などの病気の診断が可能となります。大腸カメラ検査にかかる時間は10～15分程度で、短時間で大腸の精密検査を行う事が出来ます。

大腸カメラ検査はお腹が張って苦しい検査であると思われる事も多いですが、当院では患者様のご負担を軽減させるための様々な工夫を行っています。

大腸カメラ検査の現状

血便についてよくある問題として、
・血液検査で貧血が無いので様子をみましょう
・便培養検査で細菌の検出がないので様子をみましょう
・便潜血検査で陰性だったので様子をみましょう
・いきなり大腸内視鏡検査はねぇ、、、
と思う患者さんやご家族、消化器系以外の医師をはじめとした医療従事者が多くいます。

小腸から大腸での出血性疾患はたくさんあります。
軽微な炎症からの出血では経過観察（放置）や服薬だけで止血されることがあります。（原疾患が不明なため「治った」とは言えません）

最終的に大腸内視鏡検査を受ける決心がつくまでの時間には個人差があり、施設側の予約状況なども含めて、出血が確認されてから実際に検査受診までの時間推移によっては、治療介入が遅れることで長期間の入院や緊急入院・手術となると社会的信用の失墜を含めて受療者の不利益につながることも多くあります。

内視鏡的止血術により入院治療が回避できる可能性も高く、病変部の組織・細胞検査（生検）により、確定診断が得られ、正しい治療に入れます。上記の補助・除外診断目的に便培養検査を行うことが多く、スクリーニング的に行うことは保険診療上好ましくありません。

しかし、結局は内視鏡検査をすることとなる場合が多く、出来るだけ早く受診することが望ましいです。最終的に実施しなくてもよい検査を除くこともでき、治療の必要性の有無や治療介入への迅速な対応に繋がり、病悩期間の短縮とご本人の肉体的負担軽減・医療費の抑制に繋がります。ご近所の先生方より「いきなり内視鏡なんて乱暴だ。他にも検査がある」と指摘されたり、不機嫌になる方も時々いらっしゃり、当方の説明にご理解が得られないこともあり、とても残念に思うことがあります。

当院の大腸カメラ検査の特徴

・鎮静剤または静脈麻酔薬を使用した苦痛の少ない検査

患者様の苦痛を減らす為に、当院では胃カメラ検査同様に鎮静剤を使用した「眠ったまま受けられる大腸カメラ検査」をご提供しています。眠ったまま大腸カメラ検査を受ける事が出来るので、大腸カメラ検査があっという間に感じます。検査後は鎮静剤の効果が切れるまでリカバリールームで休憩する事が可能ですので、ご安心してご帰宅できます。

緊張していると腸管の動きは悪くなってしまいます。大腸カメラ検査を今までに受けたことが無い方は、腸管が緊張している場合が非常に多いです。腸管が緊張している状態で大腸カメラ検査を行うとスコープの挿入が難しくなり、スコープを挿入する為に無理やり挿入する事になったり、腸管内を詳細に観察する為に無理に腸管内を引き延ばす事に繋がり、余計に辛い検査と思われてしまいます。

鎮静剤を使用する事でリラックスした状態で大腸カメラ検査を受けていただけるようになって、苦痛の緩和や大腸カメラ検査の診断レベルの向上にも繋がります。

・検査時の苦痛を減らす為に炭酸ガス送気システムの活用

大腸粘膜を隅々まで観察する為に、大腸内にあるひだが伸びるよう腸管内に送気して粘膜を伸展して（腸管内を膨らまさせて）大腸カメラ検査を行います。検査後も腸管内に空気が残っているとお腹が張る為に苦痛に感じる事もあります。そこで呼吸による自然な排出を促す炭酸ガスを腸管内に送気しますので、大腸カメラ検査後の苦痛も抑える事が出来るようになりました。

・オリンパス社、フジフィルム社の最新の内視鏡スコープを導入

当院ではオリンパス、富士フィルム製の最新の内視鏡スコープを導入しています。近年では内視鏡スコープの拡大率も大幅に改良され、今まででは発見できなかった小さながんも見落とす事無く発見できるようになりました。

・院内下剤服用スペースの完備

大腸カメラ検査を受ける際は、下剤を約1.8Lまたは2L服用して腸管内を綺麗にする必要があります。ほとんどの方々は検査当日の朝にご自宅で下剤を服用してから、クリニックまでお越しいただいていました。ご自宅からクリニックまでお越しいただく際のご不安のある方には、当院では院内で下剤を服用できるスペースを完備しています。

また、長年内視鏡検査に携わってきた経験豊富な看護師も当院には在籍しておりますので、下剤服用に関するご不明点等があればその都度看護師に質問出来ます。

・日帰りでの大腸ポリープ切除

検査中に大腸ポリープが発見され切除が必要であると判断した場合は、その場で大腸ポリープ切除を行います。大腸ポリープの一部は放置しておくとがんとなる事もあります。その場で大腸ポリープを切除する事で、患者様が治療の目的で再度大腸カメラ検査を受ける必要もなくなりご負担も減ります。また、大腸ポリープのサイズが大きい、切除後の出血リスクが高いと予想される病変の場合は近くの総合病院に紹介させていただく事もあります。

・土曜日での大腸カメラ検査も実施

当院では、平日忙しい方でも大腸カメラ検査を受けていただけるように、土曜日も大腸カメラ検査を実施しています。大腸がんは早期発見が出来れば決して予後の悪いがんではありません。大腸がんに負けない地域を創っていく為には、働く世代の方への大腸カメラ検査の普及も欠かせません。大腸がんで苦しむ方を減らす為にも是非土曜日の大腸カメラ検査もご活用下さい。

・1日で胃カメラ・大腸カメラの両方をご提供

当院では、お仕事が忙しく内視鏡検査を受ける為の時間を何度も取る事が出来ない方向けに、1日で胃カメラ検査と大腸カメラ検査の両方を受けていただけます。お仕事で忙しい働く世代の方々にも胃カメラ検査・大腸カメラ検査の両方を受けていただく為の工夫を行っています。

大腸カメラ検査の流れ

・事前診察
大腸カメラを受けられる方は事前の外来受診が必要となります。普段お飲みになられている常用薬はお飲みいただいて構いませんが、一部のお薬は休薬とする事もあり、確認が必要な為、外来受診時にお薬手帳をご持参の上医師までご相談下さい。

大腸カメラ検査を受けられる日までのお食事説明も行います。

・検査前日
検査前日はうどんなどの消化の良い食べ物を摂っていただきます。前日の昼食と夕食では当院が用意する検査食をお召し上がり下さい。また、夕食は遅くても夜9時までにはお済ませ下さい。

お飲み物はお水、お茶やスポーツドリンクなどの透明なお飲み物を摂取していたき、就寝前に指定の下剤を服用していただきます。

・検査当日の朝
検査当日の朝は下剤を服用して、腸管内を綺麗にしていただきます。下剤と共にお水やお茶などの透明なお飲み物も飲んでいただきます。排便が始まり、透明な便となったら下剤服用は終了となり、クリニックまでお越しいただきます。

検査当日は受付で診察券と大腸カメラ検査の同意書をご提出いただきますので、お時間に余裕をもってお越しいただきます。また、検査時は鎮静剤を使用しますので、お車やバイク等でのご来院はお控え下さい。

・検査後
大腸カメラ検査後は鎮静剤の効果が切れるまで、リカバリールームで休憩していただきます。休憩後に検査時に撮影した消化管内の画像を共覧し、検査結果を説明します。大腸ポリープを切除した場合は、病理組織の診断には時間がかかりますので、再度当院までお越しいただく事となります。
※外部機関に細胞検査の依託をしておりますので、あまりに早く来院されても結果が届いていない事もあります。

大腸カメラ検査で診れる疾患

大腸カメラ検査では下部消化管の異常を観察する事が出来ます。

・過敏性腸症候群
ストレスや不安などが原因となって過敏性腸症候群を発症する事があります。「繰り返す下痢・便秘」「長期間続く腹痛」などがよく診られる症状です。

・大腸がん
大腸に発症するがんであり、「腹痛」「下痢・便秘」「血便」などの症状がよく診られます。大腸がんによる死亡者数は増加傾向ですが、大腸カメラ検査で早期発見が出来れば治療は可能です。

・炎症性腸疾患（潰瘍性大腸炎、クローン病など）
腸管内で炎症を起こし「腹痛」「粘血便」「下痢」を発症します。国が指定する難病に数えられますが、近年増加傾向にあります。

大腸カメラ検査の費用

当院の大腸カメラ検査の費用は以下の表をご参照下さい。

※上記の表に書かれている費用はあくまでも目安の金額です。実際の費用と異なる事があります。
※鎮静剤の費用も含まれています。

お問合せ

大腸がんによる死亡者数は近年増加傾向にあります。しかし大腸がんは大腸カメラ検査で早期発見が出来れば治療を行う事は可能です。つまり大腸カメラ検査で大腸がんの予防に繋がります。

「大腸カメラ検査は辛い検査である」などのイメージを持たれる事が多いですが、患者様のご負担を減らす為の様々な工夫を行っています。苦痛に感じることなく快適に大腸カメラ検査をご希望される方は一度ご相談下さい。